11月 金木犀の香る道
朝晩冷えてくる季節になると、空気も澄んでいるような心地よさもあります。
ひんやりする朝、どこからか、金木犀の香りと落ち葉の香りがただよってきます。
秋になると香るこの金色の花を植えているお宅が多いせいでしょう。
そして、枯れ草の匂いも混ざって、1年の終わりが近づいてくるのを感じます。
金木犀は他の花々が散ってしまうこの季節に黄金色の花びらをつけます。
まるで秋の実りと豊穣を思わせるような黄金色は、長い間人々を元気づけてきたことでしょう。
またこの香りによって、秋の独特の寂寥感(せきりょうかん)からなごませてくれます。
金木犀のほかに銀木犀があるそうです。
金木犀の黄金色と対比した銀色の木犀です。
香りは落ち着いたやわらかな香りだそうです。
金と銀がある植物はめずらしいので、これも自然界からの秋のプレゼントかもしれません。
日がもの悲しく見えるのもこの季節です。
夕日には心を落ち着ける働きがあるようです。
静かな夕暮れに、夕日を見みましょう。
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