8月 ナスタチウム
今、日本でよく見かけられるようになりましたナスタチウムは、濃いオレンジ色や黄色の花びらをつける鮮やかな夏の花です。
ハーブ療法として紹介されてから、園芸用としても庭先に彩りを与えています。
この目立つ花は照りつける太陽を浴びて、そのエネルギーを中に蓄積します。
そして、花を摘んで冷凍しておくと、冬の冷えた体に暖かさを与えるハーブとなります。
南アメリカのインカに生息していたノウゼンハレン
ノウゼンハレンはナスタチウム、またはインディアン・クレスとも呼ばれていて、ペルー・インディアンに由来するようです。
大航海時代にスペインが進出したインカの黄金地帯に野生で自生していました。
一説によりますと、スペイン人が母国行きのガリオン船を待っている間に、危険をおかして踏み込んでくるイギリス人たちによって、1595年にイギリスに持ち込まれました。
花も葉も食用にできて、葉はクレソンのような食感で、花もサラダに入れることがあります。
古代ギリシャ人たちは、ナスタチウムとよく似た薬効があるウォーター・クレスを壊血病に効くとして、血液の増加、消化器の刺激、健康の維持などに用いてきました。
確かに、ビタミンCやビタミンAまたポリフェノールを豊富に含んでいるために壊血病や風邪の予防、そして健康維持に適しています。
香りはそれほど感じませんが、その鮮やかな色彩が元気を与えてくれるような気がします。
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