7月 ラベンダーの香り
ラベンダーはシゾ科なので、シソの花に似た形状を持ちます。
特有のリナロール成分の香りはすっかり日本に根づいたようです。
20年近く前に、大きな講演会でラベンダーとヒノキの香りを嗅いでいただき、好きか嫌いか、どんなイメージを持つのかアンケートをさせていただいたことがあります。
年配の方も多かったせいか、ラベンダーが苦手な方は5割くらいで、圧倒的にヒノキが好きという結果でした。
その頃はまだラベンダーになじみがなく、リラックスするのは、お風呂を想起するヒノキでした。
それから、ラベンダー畑は日本にたくさんできています。
そして香りも定着しました。
けれども残念なことに、東京近郊で富士山の見える素晴らしいロケーションではありますが、湖(○口湖)のほとりに申し分け程度のラベンダーを植えて、あとはショップ群と枯れかけたハーブや男性が夜店の叩き売りのような声で乱暴にラベンダーの束を販売するという光景を見ることになりました。
逆に、北海道の富良野には見渡す限りのすばらしいラベンダー畑を長年努力して作られた場所や群馬県のたんばらや長野県の軽井沢近郊にも、行かれた人が安らぎを感じ、そして大きくすばらしいラベンダー畑を管理されているところもあります。
これはどのような心持ちで植物を考え、単に流行やヨーロッパの真似ではなく、愛情を持って管理しているかの現われのようです。
本場南フランスのリュベロン村ではラベンダーを愛してきた気持ちが伝わる大きな畑が広がりますが、家の庭や美術館の庭でもそれなりの広さを持ってラベンダーが植えられています。
そこから、ラベンダーを愛し生活に根づいていることが伺えます。
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