4月 ストックの香り
2月を過ぎると、房総半島は花々で覆われます。目をひくのは、色とりどりのストックの花です。ストックとは英名のガーデン・ストックのことです。日本名は紫羅欄花(あらせいとう)という名前です。アブラナ科マティオラ属の花で、原産は地中海沿岸です。
マティオラ属は、シエナの医師で博物学者であったピエトロ・アンドレア・マッティオソに捧げられたからです。
(あらせいとう)の由来は、葉が厚い毛に覆われていて、ラセイタという布(厚い毛織物)に似ていることから来ているとされています。
その花はブロッコリーやカリフラワーと同じアブラナ科なので、食べることができるようですが、ほとんどが観賞用として花壇に植えられています。
昔からスミレやバラ、カーネーションと同じように香の強い花であったので、香料として使われてきました。
その香はほのかにクローブなどの香がはいった落ち着いた香です。
まっすぐ伸びた太い茎に、華やかにたくさんの花をつけるので、出迎える玄関などにもアレンジされてきました。
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